【だるま5選】木地玩具のダルマを比べてみました。千差万別です。

今回は東北地方で作られた木地玩具のだるまを5点ピックアップして紹介していきます。

鳴子・松田初見さんのだるま

まずは、一つ目の紹介です。

明治生まれの鳴子系こけし工人、松田初見|まつだはつみ(1901-1989)さんによるだるまです。初見さんは明治45年12歳の時にこの道に入られたそう。昔の人は木地師としてのスケールが違いますね。

戦前の第一次こけしブームが起こった時には、すでに鳴子の中堅工人として活躍されていたというから驚きです。

戦時中は燃料不足のため、一時的に木地挽きを休業し製炭業を運営。そして、昭和23年からこけし制作を本格的に再開されたそうです。

しっかりと前方を見据えた眼差し。でも、それほど厳しい表情ではなく、どことなく優しさも感じ取れる作品ですね。熟練の職人技といったところでしょうか。

山形・小林清次郎さんのだるま

次は2点目の紹介です。

こちらは山形系こけし工人、小林清次郎|こばやしせいじろう(1918-2015)さんによるだるまです。ちらっと、斜め前方ににらみを利かしたダルマさんです。

清次郎さんは、昭和8年より父の吉三郎さんの元で木地挽きの修業を始められ、玩具の車やヨーヨー等を盛んに木地を挽いたそうです。

そして、昭和11年に東京芝浦製作所の勤務、その後13年に徴兵され支那華北を転戦。そして終戦を迎え円応寺の自宅に戻り木地玩具の制作を再開されました。

昭和54年円応寺町から、檜町に工場と住居を移転し、その後は弟子でもあり長男の清さんと共に木地業を続けられました。

江戸独楽職人・原重鵬松さんのだるま

3点目の紹介です。

こちらは、江戸独楽職人でもある原重鵬松さんによるだるまです。

目の周りが赤く、中ノ沢のタコ坊主こけしを思わせる絵付けとなっています。ぱっちりと大きく開いたまんまるお目目と一文字に閉じた口。い~じゃないですか。なかなか愛嬌があるダルマさんです。

小野川・土屋佐次兵衛さんのだるま

次は4点目です。

弥次郎系こけし工人、土屋佐次兵衛|つちやさじべえ(1941-)さんによるだるまです。

頭の上にあるのは「ちょんまげ」ですかね?おなかには「寶」の文字。アニメのキャラクターにでもなりそうな楽しいダルマです。

昭和48年頃より小野川温泉のつたや工場で働きはじめ玩具の木地を挽くようになります。そして、昭和53年頃より蔦衛さんに描彩を習い伝統こけしの製作をはじめました。師匠が蔦衛さんという事もあり新型風のもの多く作られました。

肘折・佐藤重之助さんの姫だるま

最後は肘折の姫ダルマです。

肘折系こけし工人、佐藤重之助|さとうじゅうのすけ(1930-1997)さんによる姫だるまです。そのまんま、こけしがダルマになりました!!という感じです(笑)。

15歳のころより父である寅之助さんの元で木地挽きを学ばれました。そして、昭和21年より秋田木工(株)に勤務。昭和32年まで勤めていました。その後、肘折に戻り、出稼ぎや大工仕事の合間に少しづつこけしや木地玩具を作るようになり、昭和35年頃から、こけし製作にあてる時間の比重が高くなっていったそうです。

こうして比べてみると、ひとことに木地だるまといっても千差万別である事が判りますね。

可愛らしいものや迫力のあるもの等、色々とあるんですよね。まだまだ、他の工人さんもそれぞれ持ち味を生かした木地だるま作っていますので、コレクションにも力が入ります。

ぜひ、お気に入りのだるまを手に入れてお楽しみください。

今回は木地玩具であるだるまを取り上げ紹介させていただきました。最後までお付き合いくださりありがとうございました。また別の記事でお会いしましょう。