仙台の奥座敷ともよばれる作並温泉を中心とした地域で継承されてきた作並系。今回の記事は、その作並系こけしの特徴を作品を織り交ぜながら紹介していきます。
作並系の特徴とは
作並系は、河原に湧き出す天然の岩風呂で知られる、作並温泉を中心とした地域で継承されてきました。
もともと遠刈田系の影響が色濃く出ていましたが、現代では山形系の影響も見受けられるようになりました。
頭と胴をつなぐ構造は差し込み式(遠刈田と同様)で、頭の大きさに比べ胴が細い(不安定)のが特徴です。そのため、大きなものには倒れないようにはめ込み式の土台も付けられたりもします。
頭頂部には赤い輪状の飾りの真ん中に一本の黒い髪を描くのが特徴となっています。また、左右の鬢の外側にも赤い飾りが描かれます。
胴体には上下の轆轤線の間に菊花が描かれます。
- 遠刈田系の影響が強い
- 頭と胴は差し込み式で作られる
- 胴が細く不安定
- 頭頂部に一本の黒い髪を描く
作品












作並系の工人一覧
- 稲積一郎(1915-)
- 岡崎武(1936-)
- 里見正雄(1922-1981)
- 里見正博(1948-1994)
- 鈴木明(1960-)
- 鈴木清(1897-1980)
- 鈴木敬(1994-)
- 鈴木昭二(1927-2015)
- 二瓶豊(詳細不明)
- 早坂晃(1938-)
- 平賀謙一(1943-2007)
- 平賀謙次郎(1918-2012)
- 平賀謙蔵(1887-1949)
- 平賀多蔵(1911-1943)
- 平賀忠(1937-2000)
- 平賀貞蔵(1897-1986)
- 平賀輝幸(1972-)
- 広瀬重雄(1926-2010)
- 与名本豊(1934-)遠刈田系も作る
今回は作並系こけしについての記事でした。新しい情報が入り次第加筆していきます。
